木工作家 高橋みのるさん(1)


「木」と「メカニズム」と「遊び心」の三つの要素を組み合わせたオリジナルの手法「メカ木ズム」作品を制作し、

テレビ東京「TVチャンピオン」木のおもちゃ職人選手権で優勝するなど輝かしい経歴を持つ高橋みのるさん。

ものづくり作家としての歩みや創作の現場について、お話を伺いました。

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― 高橋さんは、たくさんの展覧会開催経験や受賞歴をお持ちですが、その中でも特に思い出深い体験はありますか?

30代の頃、西武百貨店で個展を開催したことですね。東京での個展はそれが初めてでした。

 

― 西部百貨店には、もともとお知り合いがいたんでしょうか?

いえ、当時はコンクールへの応募に力を入れていた時期で、西武百貨店のコンクールにも毎回応募していたんです。

入選したことはありませんでしたが私の作品をずっと何年も見ていてくれた人がいて、

池袋店のギャラリーで個展を開きませんかと電話をくれたんですよ。

 

― それですぐ、開催に至ったんですか?

実は最初は断ったんです。当時は会社勤めをしながら、制作していましたから、

個展を開くほどの作品数を用意できないと思ったんです。

けれど3ヶ月くらいあけて、もう一度電話を下さって、個展を開く決意をしたんです。

当時勤めていた土木の会社を辞めて、半年間製作に集中しました。 

 

― 高橋さんの作品によほど思い入れがあったんですね。個展を開催して、どんなことを感じましたか?

東京での展示ということに、とても大きな意味がありました。

業者、百貨店、美術館など色々な人に作品を見てもらうことができますから。

地元で制作するのはいいことですが、中央で色々な人に見てもらうのも、とても大事なことです。

作品を制作する上で、ここでいい、これでいい、という姿勢ではいけないということを実感しました。

 

― 展覧会開催のきっかけも、コンクールで「見てもらう」ことを続けたことでしたね。

はい。その展覧会に出品したのは、現在のような「木」で「動く」作品だったのですが、

その作風にたどり着いたのも、いろんな人に見てもらうことを繰り返したからなんですよ。

 

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「人に見てもらうこと」の大切さを実感し、思い出深い経験となった西武百貨店での展覧会。

次回は、そんな「人に見てもらうこと」を繰り返しながら、

高橋さんがどうやってオリジナルな作風にたどり着いたのかさらに詳しく伺います。


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